フローライトテンプの構造と作動
フローライトテンプは図-1に示すA部:差圧反応式調整弁及びB部:シェル&チューブ熱交換器で構成されます。差圧反応式の調整弁は温水需要の増減に伴う出入口の圧力差により作動します。給水口より流れ込んだ冷水は図-2中の第1弁を経由してシェル&チューブの熱交換器への流れと第2弁を経由して混合室への流れに振り分けられます。この振り分け混合比が温度調整になります。

フローライトテンプのノウハウの1つとして流量がある程度変化してもあらかじめ設定した混合比を維持するところにあります。

シェル&チューブの熱交換器を通りほぼ蒸気の温度まで加熱された熱水と第2弁を経由した冷水が混合室にて適温の温水となり供給されます。

(図-2)に示す様に、調弁内部には3個の弁(第1弁〜第3弁)が内蔵されており、それぞれ以下の制御をします。

【第1弁】
熱交換器へ流れ熱水となる水の量を制御します。尚、ダイヤフラム破損の際には閉弁して過昇温を防ぐためリターンバネを備えています。

【第2弁】
第2弁を通過した冷水の量を更に制御します。調整弁に内蔵される3個の弁はダイヤフラムに接続された中空の弁棒に設けられており、
全て連動します。

【第3弁】
温水使用量が増えると(高流量時)、ダイヤフラムを押し下げる力が作用し、第1弁、第2弁共に更に開弁し流量が増加する。
ある流量まで増加すると熱交換器での熱水温度維持が困難になり結果として温水温度が低下してしまいます。第3弁は温水の使用量に
応じて第2弁からの冷水量を制御し、混合比率を変化させる為のバルブです。


(図-2)
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